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日本電産 永守イズムの挑戦‏ [ビジネス]

言わずと知れた京都の雄、日本電産の永守さんに関する実話。

思えば、京都は不思議な場所だ。

誰もが知る古都・日本でもっとも古い町の1つである一方で、
日本電産・京セラ・村田製作所・島津製作所・オムロン・ローム・ワコールなどなど日本を代表するようなそうそうたる企業が集まっている。

文化面でも初の発電所が出来たのも、初めて市電を走らせたのも京都だったりする。

永守さんは、猛烈に働くことでも有名だ。

ご本人いわく「元旦の午前中以外は365日働いている」そうだ。

それでも「日曜夜サザエさんが始まると、楽しくてしょうがない」という仕事好きだ。

タクシーなどの移動中も仕事をするため、机代わりになるジェラルミンのケースを持ち歩いていることも有名。

一方で、毎月京都の神社へのお参りをかかさなかったり(但し、報告するだけで、決して願い事はしないそう)、机は南か東向きなど、「京都っぽ」かったり。

まさにカリスマ。

30社近く買収をしてすべて黒字化しているが、買収にしても経営にしても
やはり「哲学」と「信念」があり、そこからずれない。

この本筋から“ずれない”ことの大切さはいろいろな場面で痛感する。

一方で、この“ずれない”ということがそう容易ではないことも。

自分なんかも「映画は本質からずれないものが好き」とか、「本質からずれない限りはある程度何をやっていても結果は出る」

などと言ったりしているわりに、かなり“ずれ”まくりだ。

余談であり、心のあり方や考え方からはそれこそ「ずれ」るが、先日もテニスで軸がずれていることが一番の問題と指摘され体幹を鍛えるトレーニングをしなければ、と思い立ったばかりである。

面白かったのは、

日本電産が新社屋ビルを建てた際、それまで一番高かった京セラビルより数メートル高くしたという出来事があった.

京都では有名な話だが、その際、もっぱらのうわさでは「京セラと日本電産(=稲盛さんと永守さん)は仲が悪い」というものだった。

ところが本書を読むと、永守さんは稲盛さんを非常に尊敬しており、稲盛さんの著書など幹部に読むよう命じていたりするらしい。

よく考えてみれば、このレベルの人が、たとえばライバルであっても(実際は京セラと日本電産はほとんど、もしくは、まったく競合していないはず。)相手に尊敬の念を抱いてない様な人物であるわけはなく、うわさは面白おかしく伝わるものだなと改めて思った。

とにかく、永守さんの話を読んだり聞いたりしていると、やはり元気が出てくる。

そして、何よりも「もっと出来るはず」「何をさぼっているんだ」と自分を鼓舞することが出来る。

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もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネージメント」を読んだら   (岩崎夏海著) [ビジネス]

ご存知の方も多いと思うが日本でベストセラーになった本。
100万部を超えているようだ。

内容だが、タイトルの通り、ドラッカーの「マネージメント」をひょんなことから弱小野球部のマネージャーになった女子高生が、まずは「甲子園に行く」と言う目標設定から初めて、甲子園に行くまでを描いた話。
ドラッカーの「マネージメント」に出てくる内容を野球部の各成長過程などに当てはめ描かれていく。

ドラッカーを先に読んだ人には正直物足りない様な気がする。
ただ、読んでない人の入門書としてはかなりわかりやすい。

物語自体はたぶんまずドラッカーの教えありきで、そこに野球部を当てはめて行っているのではないかと思われ、小説としての面白さはあまりない。
むしろ、女子マネージャーの1人が病気で入院し・・・・と言うくだりなどは少し興ざめした。
ただし、それは小説として見た場合で、先にも述べたが「ドラッカー入門書」としては十分その役を担っていると思う。
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スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン [ビジネス]

目からうろこである。

最近プレゼンの機会が多く、また今回の日本帰国で何件かプレゼンする機会が決まっていた為、帰国前から読み始め最終的には日本へ向かう機上で読み終えた。
と、いうのもメモを取る部分が非常に多かったのである。
非常に読みやすい文体にも関わらずである。

実際に読み終えた後、この本に書かれている内容に沿って、機内で各プレゼンに1枚スライドを付け加えた。
最初にこの1枚を付け加えることでのお客様へのImpactは強く、おかげで一気に興味を持っていただけたのではないかと思う。

この本の構成もジョブズのプレゼンに沿って、大きく3幕構成となっている。
1.ストーリーをつくる
2.体験を提供する
3.仕上げと練習

そして各「幕」がいくつかの「シーン」に分かれていると言うわけだ。

中で面白いなと思ったものの1つは、実際に今回は使用してはいないが“3幕・仕上げと練習”の中のシーンで「想定した質問をバケツに入れる」と言うもの。
これは多くの政治家なども使っている方法なのだが、想定される質問をいくつかのカテゴリーに分けてしまい(つまりバケツに入れる)、1つのカテゴリー(バケツ)に1つの回答を用意するというもので、7つも用意すればほとんどの質問に対応できるのだそうだ。
例えば「価格」というバケツを決めれば、想定される質問が「値段が10%他社より高い」という質問であっても、「現在のマーケットをどう考えるか」であっても、「ライバル社が同価格で新しい商品を発表した」であっても、相手の質問の詳細にとらわれず、すべて「価格」というキーワードに置き換えて用意した1つの回答をすればいいということだそう。

こういった「なるほど」と思うものから、「略語・業界用語を使わない」と言うごく当たり前のものも含め、何度も読み返して頭に叩き込みたいと思った。
(予断だが、「略語・業界用語を使わない」というのは当たり前だと誰もが思うのだが、実際はものすごく使われているように思う。TVに出るような著名人を含めて)

ちなみに今回機内で加えたのは「3点ルール」というもの。

そういえば、この会社に入って「こんなに頭の切れるドイツ人は会ったことがない」という人と出会ったのだが、昨年末に彼と訪問する顧客のプレゼンに関して話を詰めていたところ、何度かこの「3点ルール」に沿うことを言っていた。
他にもこの本に書いてある内容で重なる部分がいくつかあり、読み進めながら「あっ、彼もこの本読んだな?」とニヤッとしてしまった。
今度ぜひ聞いてみよう。

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成功は一日で捨て去れ   (柳井正著) [ビジネス]

最近仕事でユニクロの方と会う機会があった。
そのあと、友人の家に遊びに行ったらたまたま置いてあったので、借りてきた。

この人は本当に走り続ける人だな、と思った。
以前、一時期ユニクロが社長を後任に譲り、柳井氏は会長に退いたことがあったが、その時、ユニクロの業績が芳しくなく柳井氏が復帰した際はやっぱり他の人ではダメなんだな、と単純に思った。
この本を読んで、ユニクロにはこの走り続けるというDNAが少なくとも当時、そして今は必要なんだろうな、と思った。
柳井氏もそれを「大企業病」という言い方で本著で著している。

あと、これは今まで読んだこういった本やビジネス書で100%共通していることなのだが、「現場主義」の徹底がやはりこの本でも書かれている。
そして大企業病として、お客様でなく社内を向いて仕事をする、うまくレポートすることに長けていく、分析や理論に時間を費やす、といった点を挙げている。

これはまさしく以前の会社で感じていたことだ。
社内ではレポートがうまい人が重宝され、現場でお客様に向き合っている社員が損をするようになっていた。
Customer Focusとしてお客様にアンケートを取るが、それが目的になってるな、と感じたりしていた。
それが、会社を変わった1つの大きな理由でもある。

話を元に戻すが、柳井氏は各章末に紹介されている毎年初に全社員に送るメールにしても、この本自体にしてもすごく平易な文章で書く人だな、と思った。
それって実はすごいことなのではないだろうか。
失礼ながら平易であればあるほどSuperビジネスマンには見えないし、実際こういった本は比較的「ビジネス書」というところを前面に押し出している気がする。
しかし、社員やお客様は難解な言葉でいろいろ言われてもわからないのだ。もしくはわざわざわかろうとしない。

TVなどでも評論番組などでやたら専門用語や横文字を使うやつほどよくよく聴いてみたらたいしたことを言ってなかったりするのである。

本のタイトルでもある「成功は1日で捨て去れ」。
これは言うほど簡単ではない。
人はどうしても成功事例にしがみついてしまう。

自分のことに置き換えて考えてみた。
今の会社に替わった当初、前の会社である程度成功してたこともあり、そのやり方をそのままやろうと考えていた。
しかし、それでは前以上の成功はあり得ないのだ。
今はたまたま全く違うやり方をする先輩が同じ時期に入社して一緒に仕事をしているので、新しいやり方で変えていこうと思っている。

もちろん、お客様の方を向くという基本姿勢は変える気はない。

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プロフェッショナルマネージャー   (ハロルド・ジェニーン<元ITT最高経営責任者>) [ビジネス]

この本はユニクロの柳井氏の「バイブルであり、教科書」とのことだ。

柳井氏もそこを挙げているが、この本で一番印象に残ったのは次の部分。

「本を読むときははじめから終わりへと読む。ビジネスの経営はそれとは逆だ。終わりから始めてそこへ到達するために出来る限りのことをするのだ」

まず結論ありきで、最終的に何を求めるかを決め、そこから逆算して結論に至る方法を考えられる限り考え、いいと思う順からまず実行する。そして実行の足跡と結論を常に比較し、修正していく。

これは当たり前の様だが目からうろこだと思った。
一般的には我々は「目の前にある課題をひとつひとつこなしていけば結果が付いてくる」という様な考え方をしていないだろうか。

あと面白かったのは机をきれいにする必要はない、というか本当に経営している人間はきれいな机ではあり得ない、という話。
ほとんどのビジネス書や仕事が出切ると思っている人は「机が汚い人は仕事が出来ない」と言わないだろうか?
僕も言われたことが何度もある。

もちろんジェニーン氏が絶対正しいとは思わないが、「なるほど!」と思ったのはそういった考え方はビジネススクールから来ていると言う事だ。
そして、それを言う人も知ってるかどうかは別として、元はビジネススクールから来ていることを人伝なり、本からなり引用しているに過ぎない。

また、これはすごいなと思ったのは
「マネジメントには目的が、献身でなくてはならず、その献身は情緒的な自己投入でなくてはならない」
これも「ロジカルシンキング」を信奉しているビジネススクールとは対を成す考え方だ。

また同じような意味で
「真のリーダーは下の人々に、どんな理由からであれ自分を恐れさせないように、まがいものでない門戸開放政策を維持しなくてはならない」

支配→社内政略の構図の排除だ。

ジェニーン氏は意見が合わない場合、感情的になるのを避けるため、意識的に後ろにもたれる姿勢を取っていたそうだ。

「また重要なのは意見の応酬そのものより、そういった応酬を人々が見ていて、誰でも思っていることを口に出してボスに反対することが出来、それがちゃんと聞かれるということが会社中にしれわたることだ。」
とも言っている。

うちのManagementにプレゼントしたら嫌味に思われるだろうか。


「経営における情緒的態度と機械的要素の概念を会得し、それらを常時使い分けることが出来る者にはトップ・エグゼクティブの椅子が、座を空けて待ち受けている。」
これは僕が常に意識している“バランス感覚”にも通ずるところもあるのだろうか。

まとめ

l 物事を行うには会社の機構を通し、近道をせず、ルールに従ってやらねばならぬ。しかし、ルールに従って考える必要はない。物事がいつでもなされるやり方に自分の想像力を閉じ込めるのは大いなる誤りである。実際、それは自分を市場の大勢に追随させるだけに終始させてしまうだろう。

l 本来の自分でないものの振りをするな。自己顕示のための旅行、社内政治その他、真の自分でない役を演じることを避けよ。

l 紙に書かれた事実は人々から直接に伝えられる事実と同一でないことを銘記せよ。事実そのものと同じくらい重要なのは、事実を伝える人間の信頼度である。

l 組織の中のよい連中はマネージャーから質問されるのを待ち受けている。なぜなら、彼らはそれに答えることが出来、答えたいと思っているからだ。

l 物事の核心を突く質問をされるのをいやがるのはインチキな人間である。


ユニクロの強さはこれらのことを実践しているところにもあるのだろう。


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スティーブ・ジョブズ 神の策略   (竹内一正著) [ビジネス]

正直、この本を読んで学べるところは他の同様の本に比べあまりないと思う。

と、言うのもジョブズのやり方はジョブズだからこそ出来るやり方であるからだ。


例えばジョブズは平気で人を裏切り、ののしり、罵倒する。

その為、例えば創業以来の同士や仲間、また優秀な社員が次々と辞めていく。

普通の会社であれば、優秀な人材がそれだけ流出すれば経営が成り立たない、若しくは少なくとも成長は望めない。

ところが、ジョブズの場合、辞めて行く人と同じかそれ以上にジョブズと仕事をすることを望む人が多いのだ。


また、ジョブズの場合「復讐心」も成功の要素となる。

アップル社を追い出された時からアップル社に戻り見返してやると言う意志を持ち続けていた。

その戻り方も、ある意味、人の道に反している。

「あくまで役に立ちたいだけ」「CEOになるつもりなどない」と言う事をありとあらゆる手、マスコミをも使って信じさせる。

そして、最終的に時期CEOはジョブズしかいないと言う状況に持っていき、「恩人」である前CEOを追い出す。

通常、こういった類の本では「復讐心は何も産み出さない」と言う内容をよく見るが、ジョブズには当てはまらない様だ。


その中で1つ参考になるのは「物事(自分を含む)を実寸以上に見せる」と言う部分である。

ジョブズは大風呂敷を広げ、商品にしても自分にしても実寸以上に売り、後になって、そこへなし崩し的に猛進する。

人間は追い込まれれば追い込まれるほど力を発揮する動物であることを考えると、程度の差こそあれこれは1つの方法かもしれない。


ちなみにジョブズとは直接関係ないが、ジョブズの環境の変化に対する嗅覚と対応に関する項で、世界の長寿企業に関する記述があった。

日本には創業100年以上の企業が2万社以上もあり、200年以上の企業も3100社あるそうだ。

世界で200年以上の企業の実に40%を日本企業が占め、2位ドイツの800社、3位オランダの200社を大きく離して圧倒的1位だそうだ。

そう考えると、一般に日本企業は大きくなると組織が硬直化される様に評されることが多いが、意外や意外、環境の変化に柔軟に対応している企業が多いということになる。

面白い。


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仕事力  白版 [ビジネス]

読み終えて最初に思ったのはやはりビジネスは顧客重視、それが出来ない企業は会社として成功しないのだな、ということ。

客観的事実として。

あと、成功している人はやはり何らかの信念を持って仕事をしている。

これは主体的事実として。



松井道夫さんの話に「優等生や聞き分けのいい人は戦力外」と言う言葉があった。

以前別のブログに書いたが、それはやはり情熱に繋がるのだと思う。

そして、そういった社員を重宝する会社は伸びる。



先日、と言っても1ヶ月ほど前だが、1日に2件の顧客から同じような話を聞いた。

1つの会社はドイツ支店のMDに会ったのだが、その方は本来なら日本人で決めてしまえばいいことも現地の人に意見を聞いてから事を進めるそう。

1つには日本の企業だから日本人が主体と言う思いを無くさせる為、もう1つは当事者になると実際に進める時に自分から積極的に意見などを言うようになるそう。

そして、その意見が例え正しくない時があっても、その時はきちんと説明をすればいいだけであって、そういう社員は必ず結果を出してくれる、と。

もう1社はGMに会ったが、社長の話や会社の話をされる時に本当に会社のことが好きなんだなって伝わってきた。

その会社は自由闊達な社風で、上下の関係なく、自由な意見を交換出来、また日本人も現地人もなく、実際に幹部にも日本人・現地人両方いる。

適材適所だけが人員配置の基本事項だそう。

昔 Noと言える日本人 とか流行ったが、やはりいい意味で意見を“闘わせる”ことが出来る会社は伸びるのだろう。

両社とも買収などではなく、自社の成長で現在の地位を築いている。



ところで、この本の中に出てくるある企業は、過去にその企業とあまりにも深く関わった為、なかなか客観的に見れなくて困った。

間違いなくいいこと、正しいこと(と自分なんかが言うのもおこがましいが)を話されてるのであろうが、どうしても「ん?でも・・・」とか思ってしまった。
まだまだ修行が足りない・・・・


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