龍馬の黒幕・明治維新と英国諜報部、そしてフリーメーソン   (加治将一著) [ノンフィクション]

龍馬の最後の手紙に隠された暗号を中心に、明治維新と龍馬、フリーメーソンの関係を描くノンフィクション。

「小説」として読めば、面白いと思う。
ただ、「ノンフィクション」として読むと、突っ込みどころ満載である。

まえがきにもあるが、氏はフリーメーソンをずっと追いかけており、今回の作品も「誰がなんと言おうと世間に媚びず、脅されようとも筆を曲げない」のだそう。
やはり、フリーメーソンは有名と言えども秘密結社。
歴史にかかわった事実を書くと命も危ないのか・・・・
と、思いきや巻末に「そして快く取材に応じてくれたフリーメーソンの方々」への感謝の言葉が。。。

また、氏は「私がフリーメーソンだと言う裏づけは公式文書である。それ以外の人物は断言しない」と宣言している。
実際、ジョージワシントン、ハイドン、ゲーテ、モーツァルトなどはフリーメーソンであることを証明する公式文書もあるのだそうだ。
昔、フリーメーソンに関する本を読んだこともあるが、確かにすごいメンバー構成である様だ。
ところが、この本では龍馬とフリーメーソンの関係で中心的存在であるグラバー(グラバー邸の人)がフリーメーソンであると言うことが大前提で進んでいき、そうでなければ成り立たないのだが、グラバーがフリーメーソンであると言う「公的文書はない」のだそう。
ムムム・・・・

この本によると明治維新の立役者のほとんどはフリーメーソンのスパイ、もしくは関わりがあることになる。
つまり英国の思惑通りに事が進んだと言うことである。
たとすれば、下手をすれば今頃日本は英国領になっていた可能性が高いのではないだろうか。
そうならなかったことにただただ感謝である。

「では、誰が龍馬を暗殺した真犯人か」
と言う項目の中岡慎太郎真犯人説はフリーメーソンが裏で糸を引いているという部分は別として面白いと思った。
確かに彼なら龍馬を油断させることが出来るし、実際に急進的倒幕派だったこともあるわけなので、龍馬が邪魔だったと考えても不思議ではない。
まぁ、そうすると龍馬を滅多切りにした(はずの)中岡慎太郎も滅多切りで殺されているのは何故?誰が?という疑問は残るんだけどね。

先にも書いたがこの本は「ノンフィクション」として細かいところを気にするとかなり「??」が頭の中を駆け巡る。
しかし「小説」として読み進めるとなかなか面白い。
ただ、「フリーメーソンを黒幕とした小説」と何度も言い聞かせながら読まなければならないが。

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