大相撲タブー事件史 [ノンフィクション]

実は何を隠そう大相撲好きである。
以前には九重部屋のパーティーにも行ったことがある。

この本は朝青竜がまだ現役でいろいろたたかれていた際に出版されたものらしく、前半は朝青竜のタニマチや師匠である高砂親方の発言などが書いてある。
ただ、全体的にはそれほど朝青竜のことを悪く書いているわけではない。
むしろ、すべてのスキャンダルをその「本物の強さ」でうっちゃっていることに賞賛すら与えている。

思うに、多分時期的に朝青竜のことを前面に出した方が本が売れたであろうからであり、本当に書きたかったのは後半部分の八百長に関するところのような気がする。

先にも書いたがこの本の出版は現在問題になっている八百長事件の前に出版されたものである。

この本によると八百長は以前からあったが、それは星の譲り合い的なある部分「人情」が入ったものであったそうだが、それを金銭のやり取りによる星の売り買いに本格化させたのは何を隠そうウルフの愛称で知られる大横綱であるということになっている。
かく言う自分も現役時代のウルフのファンだったので少なからずショックであったが。

ただ、親方衆・記者・八百長を暴露している人たちを含めて一貫しているのは、大関・横綱になる人は間違いなく「本当に強い」のだそうである。
ウルフの53連勝にしても、当然だがすべて八百長ではなく、「ガチンコ」で勝っているもの多い。
ただ、彼はそれまでの八百長と違い「買えるものは買う」と言うやり方をしたそうだ。

そんな中、障害一度も八百長をやっていないと誰もが認めるのが貴乃花だそうだ。
以前ワイドショーをにぎわせた花田家の騒動も発端はそれまで同じく八百長を一切していない若乃花の横綱昇進がかかった取組であるようだ。
読んでいるとどうやら貴乃花はあまりにもまっすぐで相撲道を極めているため、そういったことが許せないのだろう。
ただ、記事の中でも、今の相撲界を立て直すことが出来るのは貴乃花しかいないと考えている人はかなり多いらしい。
そう考えると、(これもこの本の出版より後だったが)貴乃花の理事就任の際の騒動において、自分の地位を捨てる結果となっても、他の理事から「裏切り行為」とされる中、貴乃花に票を投じた親方がいたことは記憶に新しい。

この記事がすべて本当かどうかはわからない。
ただ、大相撲ファンからすると限りなく本当に近いようには思える。

そうであれば、そして誰からも彼しかいないと思われているのであれば、なんとか貴乃花を応援したいものだ。
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